伝統を日常に届けるために
NIWA TAKUYA
丹羽 拓也
丹羽ふとん店
名古屋市出身。25歳で家業である丹羽ふとん店に入り、布団職人としての道を歩み始める。父の背中を追いながら技を磨き、日本一を決める技能グランプリで優勝。親子二代にわたり受賞を果たすなど、その確かな技術は業界内外から高く評価されている。現在は五代目として丹羽ふとん店を担い、伝統を守りながら新しい挑戦にも取り組んでいる。
CLOSE UP
AICHI
30
名古屋の老舗ふとん店
名古屋に根を下ろし、百年以上の歴史を持つ「丹羽ふとん店」。綿打ち職人から始まり、祖父の代に布団製造へと転じた家業は、時代の変化とともに進化を続けてきました。その五代目を務めるのが丹羽拓也さん。かつては電機メーカーに勤めていた彼が、なぜ家業を継ぎ、今どんな思いで布団づくりと向き合っているのか。職人としての歩みと未来への視点を伺いました。
Q:丹羽ふとん店の歴史を教えてください。
A(丹羽さん): もともとは布団ではなく、綿を打つ「綿打ち職人」としての始まりなんです。家庭で布団を作るのが当たり前だった時代に、布団にする前の原料を扱っていました。祖父の代から布団製造を始めて、そこから家業として続いています。私自身は五代目ですが、綿に関わってきた歴史で言えばそれ以上になるんですよね。
Q:丹羽ふとん店の歴史を教えてください。
A(丹羽さん): もともとは布団ではなく、綿を打つ「綿打ち職人」としての始まりなんです。家庭で布団を作るのが当たり前だった時代に、布団にする前の原料を扱っていました。祖父の代から布団製造を始めて、そこから家業として続いています。私自身は五代目ですが、綿に関わってきた歴史で言えばそれ以上になるんですよね。
「日本一の息子」から卒業するまで
Q:もともと、小さい頃から継ぐ気持ちはありましたか。
A: 全然なかったんです(笑)。私は次男で、父からも継げと言われたことは一度もありませんでした。大学を出て電機メーカーに就職して、就職氷河期でしたから「就職できただけでありがたい」と思っていたくらいで、家業に入るなんてまったく想像していなかったんです。
Q:なぜ家業に入る決意を?
A: 就職氷河期でしたから「手に職をつけるのがかっこいい」という風潮があったんですね。雑誌に載っていた座布団や和室の写真を見て「布団ってこんなにかっこよく見えるんだ」と思ったのがきっかけです。もともと物づくりが好きだったのもあり、25歳の時に転職を決めました。
Q:職人の道を歩み始めて、一番大変だったことは何ですか。
A: サラリーマン時代とは全く違い、職人の仕事は本当に大変でした。最初は何もできず、文字通りゼロからのスタート。しかも父は当時すでに「日本一」と呼ばれていたので、常に比較されるプレッシャーもありましたね。でも自分も大会で結果を残せたことで、ようやく職人としての自信が持てました。
A: 全然なかったんです(笑)。私は次男で、父からも継げと言われたことは一度もありませんでした。大学を出て電機メーカーに就職して、就職氷河期でしたから「就職できただけでありがたい」と思っていたくらいで、家業に入るなんてまったく想像していなかったんです。
Q:なぜ家業に入る決意を?
A: 就職氷河期でしたから「手に職をつけるのがかっこいい」という風潮があったんですね。雑誌に載っていた座布団や和室の写真を見て「布団ってこんなにかっこよく見えるんだ」と思ったのがきっかけです。もともと物づくりが好きだったのもあり、25歳の時に転職を決めました。
Q:職人の道を歩み始めて、一番大変だったことは何ですか。
A: サラリーマン時代とは全く違い、職人の仕事は本当に大変でした。最初は何もできず、文字通りゼロからのスタート。しかも父は当時すでに「日本一」と呼ばれていたので、常に比較されるプレッシャーもありましたね。でも自分も大会で結果を残せたことで、ようやく職人としての自信が持てました。
売るのは自分たちで作ったものだけ
Q:現在の丹羽ふとん店の状況について教えてください。
A: 布団づくりは父と私、縫製は母や妻が担当しています。外部スタッフはおらず、本当に家族だけでやっているんです。注文をいただいてから完成まで時間をいただいているのが現状です。外注せず、綿から布団まで全て自分たちで完結するスタイルなので、どうしても時間がかかってしまいます。それでも「お待ちいただいても、手を抜かずに作る」ことを大切にしています。
Q:他の布団店との違いはどこにありますか。
A: 私たちは「自分たちで作ったものしか売らない」という方針です。仕入れて販売するのではなく、必要とされるものだけを、自分たちの技術でつくる。それが丹羽ふとん店の一番の特徴だと思います。
Q:布団づくりで大切にしていることは。
A: どんな時でも品質を落とさないことです。体調や気分に左右されず、常に同じクオリティを保つのが、職人として求められる仕事。芸術家のように唯一無二のものをつくるために変化を求められているわけではありませんから、いつでも淡々と、良いものをつくる姿勢を大事にしています。
A: 布団づくりは父と私、縫製は母や妻が担当しています。外部スタッフはおらず、本当に家族だけでやっているんです。注文をいただいてから完成まで時間をいただいているのが現状です。外注せず、綿から布団まで全て自分たちで完結するスタイルなので、どうしても時間がかかってしまいます。それでも「お待ちいただいても、手を抜かずに作る」ことを大切にしています。
Q:他の布団店との違いはどこにありますか。
A: 私たちは「自分たちで作ったものしか売らない」という方針です。仕入れて販売するのではなく、必要とされるものだけを、自分たちの技術でつくる。それが丹羽ふとん店の一番の特徴だと思います。
Q:布団づくりで大切にしていることは。
A: どんな時でも品質を落とさないことです。体調や気分に左右されず、常に同じクオリティを保つのが、職人として求められる仕事。芸術家のように唯一無二のものをつくるために変化を求められているわけではありませんから、いつでも淡々と、良いものをつくる姿勢を大事にしています。
妥協しないこと
Q:今後の展望を教えてください。
A: これからもいい布団をつくることには変わりありません。その上で、時代に合わせた発信の仕方も大事だと思っています。SNSやホームページを通じて自分たちの考えを伝えられるのは、とても良い時代になったなと感じます。海外からの注文も増えてきているので、伝統を守りながら柔軟に対応していきたいです。
五代目として丹羽ふとん店を担う丹羽拓也さんは、伝統を大切にしつつ「かっこいい職人でありたい」という思いを胸に、今日も布団づくりに向き合っています。変わらないのは「人が眠るためにいい布団をつくる」という使命。その姿勢は、時代が移り変わっても確かに受け継がれ続けていくでしょう。
「自分がアウトプットするもの全てが「自分自身」だと意識するようにしています。写真でも文章でも仕事でも、妥協せず、本当にこれでいいのか、と問い続けることが大切だと思います。失敗しても修正すればいい。直せば失敗じゃないんです。だからこそ、常に自分に問いかけながら、どんな人にも挑戦してほしいと思います」
A: これからもいい布団をつくることには変わりありません。その上で、時代に合わせた発信の仕方も大事だと思っています。SNSやホームページを通じて自分たちの考えを伝えられるのは、とても良い時代になったなと感じます。海外からの注文も増えてきているので、伝統を守りながら柔軟に対応していきたいです。
五代目として丹羽ふとん店を担う丹羽拓也さんは、伝統を大切にしつつ「かっこいい職人でありたい」という思いを胸に、今日も布団づくりに向き合っています。変わらないのは「人が眠るためにいい布団をつくる」という使命。その姿勢は、時代が移り変わっても確かに受け継がれ続けていくでしょう。
「自分がアウトプットするもの全てが「自分自身」だと意識するようにしています。写真でも文章でも仕事でも、妥協せず、本当にこれでいいのか、と問い続けることが大切だと思います。失敗しても修正すればいい。直せば失敗じゃないんです。だからこそ、常に自分に問いかけながら、どんな人にも挑戦してほしいと思います」