健康第一でやりたいことを見つける

MURAMOTO TAKASHI

村元 喬

名古屋むらもと内視鏡クリニック

名古屋市出身。昭和大学医学部卒業。その後、昭和大学病院消化器内科入局、国立がん研究センター東病院研修、昭和大学病院消化器内科助教、新百合ヶ丘総合病院消化器内科医長、NTT東日本関東病院消化管内科医長を務める。消化管領域における内視鏡診断・治療を専門に、国内外で技術指導にも携わる。2023年、名古屋市中区に「名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院」を開院。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医、ヘリコバクター学会H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医ほか多数の資格を持つ。

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AICHI

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大学病院レベルの内視鏡検査をもっと身近な場所で

がんで苦しむ人を一人でも減らしたい…その想いを胸に、東京の大学病院・総合病院で25年にわたり内視鏡診療の最前線に立ち続けてきた医師が、2023年に地元・名古屋へ戻ってきました。名古屋むらもと内視鏡クリニックでは、“苦痛の少ない精密な内視鏡検査”を掲げ、大学病院レベルの技術をクリニックで受けられる環境を実現しています。「早期発見・早期治療こそ、がんを防ぐ最良の医療」、その信念のもと、村元喬院長は今日もスコープを握っています。

Q:まず、クリニックの特徴や診療内容について教えてください。
A(村元さん):当院は内視鏡検査に特化した消化器内科のクリニックです。胃カメラや大腸カメラを中心に、胃がんや大腸がんの早期発見・早期治療を目的とした診療を行っています。「内視鏡=つらい検査」というイメージを持つ方も多いのですが、鎮静剤を使用して眠ったまま検査を受けていただくことで、ほとんど苦痛なく終えられます。不安なく安心して受けられる環境づくりを何より大切にしています。

“しんどい”を変えることで受診率を上げたい

Q:開業を決意されたきっかけを教えてください。
A:東京の大学病院などで長年にわたり早期がんに対する内視鏡診療に携わる中で、「もう少し早く発見することができれば救えた命」が数多くあったんです。その経験を経て、「治療よりも、早期発見することでより多くの人を救いたい」という思いが強くなりました。コロナ禍で自分と向き合う時間が増えたこともあり、より多くの方が“不安なく気楽に内視鏡検査を受けられる環境”をつくりたいと考えるようになったのです。

Q:名古屋で開業することにした理由は?
A:やはり、地元への想いが大きいです。名古屋は日本の中心に位置しており交通アクセスが良く、岐阜・三重など近県からも来院しやすい場所です。実際、近隣の県はもちろん東京・大阪といった遠方から検査を受けに来られる方もいます。また、父も同じ消化器内科医であり、東山公園で開業していましたので、連携を取りながら地域医療を支える形にしたい、という思いもありましたね。

Q:内視鏡検査というと「つらい」「怖い」というイメージを持つ人も多いですが…。
A:そうなんです。実際、大腸カメラは「つらい」「恥ずかしい」といったネガティヴな印象を持たれている方がまだ多い検査です。しかしながら、当院では鎮静剤を使用することによって、ほとんど痛みや不快感のない状態で検査を受けることができます。検査自体は安全で、大腸がんのリスクとなるようなポリープが見つかれば、その場で日帰り切除も可能です。大腸ポリープの約95%は日帰りで取れますので、「つらい検査」というより、「未来を守る検査」だと思っていただけたら嬉しいですね。

チーム医療で患者さんに寄り添う診療を

Q:クリニックとしての強みを教えてください。
A:私自身、長年にわたり内視鏡専門施設で検査や治療に携わってきましたので、内視鏡診療の質と安全性には自信を持っています。当院ではAI(人工知能)を導入しており、医師の目とAIの“ダブルチェック”で病変を見落とさない仕組みを整えています。AIはあくまで補助的な存在ですが、「人の目+AIの目」で見ることで、より精度の高い診断が可能になります。さらに、オリンパス社の内視鏡システムや拡大内視鏡など最新の機器を導入し、大学病院と遜色のない内視鏡検査を提供しています。“クリニックだからこの程度”という妥協は一切ありません。

Q:スタッフ数が25名と、一般的なクリニックより多いそうですね。
A:はい、そうなんです。私は常勤の医師として一人で診療を行っているため、看護師や看護助手、医療事務のスタッフがチームとなって支えてくれています。スタッフの人数を多めにしているのは、来院される患者さんの不安を少しでも和らげたいという思いからです。忙しさのあまり診療の質が落ちてしまうような状況は避けたいと考えています。そのため、余裕を持った人員体制を整え、安心して受診いただけるようにしています。

Q:特にどんな患者層が多いのでしょうか?
A:名古屋の中心部にあることもあり、40代前後といった働き盛りの世代が多いです。忙しくて平日の日中には検査を受けられない方のために、当院では朝早い時間や夕方、さらには土日にも対応しています。“受けたいときに受けられる”環境をつくることで、健康を守るチャンスを逃さないようにしています。

挑戦する勇気が、次の医療をつくる

Q:今後の展望を教えてください。
A:当面の目標は、胃がん・大腸がんで苦しむ人を減らすことです。多くの人に不安なく検査を受けていただく環境を広げていくことが大切だと思っています。将来的には、愛知県内での分院展開も視野に入れています。ただ数を増やすことが目的ではなく、どの地域でも“安心して質の高い内視鏡検査を受けられる場所”を作りたい。そのための基盤を、一歩ずつ整えていくつもりです。

内視鏡を通じて数多くの命を救い続けてきた、村元喬院長。その穏やかな語り口の奥には、20年以上にわたる臨床経験と、地域医療への深い情熱が宿っています。「安心して受けられる検査こそが、救える命を増やす」。名古屋の中心から、信頼と未来をつなぐ医療が、静かに広がり続けています。

「人生には限りがあります。その中で“自分がやりたいこと”を見つけて、情熱を持って取り組むことが大切です。仕事でも趣味でも構いません。没頭できるものを持つことで、人生が豊かになります。そして何より「健康」はすべての基盤。どんな夢も、健康でなければ叶いません。忙しい毎日の中でも、自分の体を第一にしてほしいと思います。気になる症状があれば、ためらわずに受診してください。それが、未来の自分を守る一歩です」